ヌメ革好きな女性が増えてきた!ヌメ革の魅力を語ってみる

ヌメ革がたくさん

ヌメ革財布と言うと「メンズ」ばかりが並んでしまうのが少し前までの状態でした。しかし、近年は「ヌメ革のレディース財布」を探し求める女性が多くなってきた印象です。

市場では女性向けのヌメ革財布がほとんどと言っていいほど出回っていないのが現実です。当サイトの運営「ザッカバッカ」はヌメ革のみを使っている大変珍しい女性向けアイテムの革製品のオンラインショップです。

例えば、ザッカバッカではこんなお財布を販売しています。

カントリーレッドのミニ財布

カントリーレッドという名のミニ財布
カントリーレッドのミニ財布

と言っても、普通の人は「ヌメ革って何?」と思いますよね。私も実は革の仕事をする前は、ヌメもクロムも知りませんでした。お恥ずかしい限りです。

ヌメ革ってヌメヌメした革のこと?違います。

この記事では、ヌメ革とは何か、他の革とどう違うのか、なぜヌメ革が良いのかを書いていきますね。ヌメ革のことが分かると、あなたも「革に詳しい人」になれます。

革製品のお店に行って「これ、ヌメですか?」なんて聞いたりすると、「お!革に詳しい人来た~~」とお店のスタッフが緊張します。

目次

革には、ヌメ革とクロム革があります

革には、大まかにわけて「ヌメ革」と「クロム革」があります。市販されている革製品の9割は「クロム革」で作られています。残り一割が「ヌメ革」と言われるものです。

クロム革はこんな革です

面倒くさい解説は後回しにして、まずは革を見てみましょう。まずはクロム革から。家にあるクロム革のハギレたちを集めてみました。

いろいろな種類の革がありますよね!市販の革製品は、だいたいこのような革たちで作られています。

クロム革ってこんな革です

ナチュラルなヌメ革ってこんな革です

それでは次に、ヌメ革を見てみましょう。もともとのヌメ革ってこんな感じなんですよ。なんの加工もしていない、本当になナチュラルな革です。ちなみに、下の写真は牛のヌメ革です。すべすべしていて触ると気持ちいいんです!

ナチュラルなヌメ革ってこんな革です

ヌメ革を染めるとこうなります

なんの処理もしていないヌメ革に染色すると、下のようになります。自由に色を入れられるのでとても楽しい作業ですが、同じものが二つとできないので難しい部分でもあります。

染めたヌメ革。色を入れるとナチュラルなヌメ革が色とりどりの革に生まれ変わります。

そもそも「ヌメ革」ってなんですか?

この記事はヌメ革とクロム革の研究記事ではありませんので、専門的なことは省きますが、革製品を購入する人に「最低限これだけは知っておいてほしいこと」があります。

ヌメ革とクロム革、革になるまでの作り方の違い

あなたは、「皮」と「革」の違いって知ってますか?どっちも同じ?漢字が違うだけ?

それがね、違うんです。皮は、動物についているときは「皮」なんです。だから、私たち人間の皮膚も「皮」ですよね。

皮はそのまま売りものになりませんから、製品にするために加工するんです。加工して一枚になったものが「革」です。つまり。私たちが店頭で目にするのはすべて「革」ということです。

だから、「革製品」とか「革の財布」と書いてくださいね。「皮製品」は、なんとなく怖いですから。

皮から革になります

さて、牛さんからいただいた皮をきれいな革にするために、「なめす」という処理をします。

ヌメ革は「タンニンなめし」という方法で、植物性のタンニン(渋)を使います。古くから使われている方法です。

片やクロム革は「クロムなめし」という方法で、鉱物性の物質を使います。安くて大量生産ができるので、市販のほとんどの革製品はこちらのクロムなめしの革で作られています。一流ブランドの製品も多くのブランドでクロム革が使われています。

どちらでも好きなほうを買えばいいのですが、クロムなめしの革は「燃やすと有害な六価クロムを生じる場合」があるので、処分する際には注意が必要です。

つまり、ヌメ革は

地球や自然にやさしいのがヌメ革の特徴です!

ですので、当店では地球にやさしいヌメ革を使っていますし、これからもずっとクロム革は使わず、ヌメ革オンリーで制作していきます。

経年変化(エイジング)が見られるのがヌメ革の魅力

クロム革はいつまでたっても経年変化は見られないのが残念な革です。

ヌメ革は、手で触ったり日に焼けたりして、だんだん色が変わってくるのが面白くて素敵なところ。

私たちの肌も日焼けすると黒くなっていきますが、革も同じです。

よく「これは経年変化すると何色になりますか?」と聞かれますが、「日焼けしたらどんな色になるかな?」と想像してみてください。その色になっていくはずです。

次の写真は、ザッカバッカのヌメ革の財布の経年変化のビフォーアフターです。

左がビフォー。作ったばかりの新品です。きれいな色です。右の写真が使用後3年ぐらい。日焼けしたり、手で触ったりするとこんな感じになります。

色がよい感じになっています。キズも革になじんでいます。革が育っているのが分かります。こうなるとお財布に対する愛着はハンパないものになります。

ヌメ革の経年変化

ヌメ革の経年変化ビフォーアフター

下の写真は、お財布の全体写真のビフォーアフターです。新品のときのきれいなパステルもいいですが、こなれた感じの右側の色はもっと捨てがたいものになります。

きれいなパステルのヌメ革の3年後のエイジング

その人の使い方によって経年変化は全く違います。アウトドア派の人が使うとどうしても屋外にお財布を置くことが多いので、どんどん日焼けしてエイジングしていきます。

ヌメ革は日焼けが大好き

逆に、いつもお財布はバッグの中に入れておいて、使うときだけ出すという人のお財布は、すこーしずつ経年変化していきます。

だから、その人それぞれのエイジングになるので、それが面白いところです。「あなたなりに革を育ててくださいね」といつも思っています。

嬉しいことに、イベントでお会いするお客様は「このお財布、こんな色になりました!」と以前購入してくださったザッカバッカのお財布を見せてくださいます。皆さん、とっても嬉しそうにお話しくださるんです。

ああ、この人はとってもお財布を愛してくださっているんだなあと思うと、作ってよかったと心から思います。こんなに大事にしてくれているなんて、心から感謝です。

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